まだ油断できない!秋も続けたいフィラリア・ノミ・ダニ予防
8月ももうすぐ終わり。まだまだ暑いですが、御殿場は朝晩涼しさを感じる日も出てきました。
夏の厳しい暑さを越えると、ホッとする一方で、「もう蚊も少なくなったし、そろそろフィラリアやノミダニの予防は終わりにしちゃおうかな。」と思われる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
実は、この時期こそ注意が必要です。フィラリアもノミ・ダニも、秋だからといって完全に安心できるわけではありません。今日は、9月から秋にかけて特に気をつけたい予防のポイントをまとめました。
🔴フィラリア予防は“蚊がいなくなった1か月後まで”
フィラリア症は、蚊が犬や猫に寄生虫をうつすことで起こる病気です。
蚊の姿をあまり見かけなくなったからといってすぐに予防をやめてしまうと、体内に入り込んだフィラリアの幼虫が心臓や肺の血管で成長してしまう危険があります。
予防薬は、体の中に入り込んでしまった幼虫を駆除する仕組みなので、最後に刺された可能性がある蚊を想定し、蚊がいなくなってから1か月後まで投与を続けることが大切です。
たとえば静岡県東部のような地域では、11月末まで予防を続けることが多いです。
また、晩秋を迎えた頃に使い始める「暖房器具」が、蚊の生息期間を長くすることもあるため、注意が必要です。
過去には「9月でやめてしまった結果、翌年にフィラリア症が見つかった」という子もいます。少し長めに予防を続けることが、安心につながります。
🔴ノミ・ダニは秋にこそ活発!
「ノミやダニは夏の虫」というイメージがあるかもしれません。ところが実際には、真夏よりも気温20℃前後の秋が、彼らにとって最も活動しやすい季節です。
- 公園や河川敷の草むら → ダニが待ち伏せしていることも
- 家の中 → 夏に持ち込まれたノミが絨毯や寝具で繁殖することも
特にマダニは、犬猫だけでなく人にも影響を与える病原体を媒介するため注意が必要です。今年も話題になっている SFTS(重症熱性血小板減少症候群) もそのひとつで、人が感染すると命に関わることもあります。
「涼しくなったからもう大丈夫」と思って予防をやめてしまうと、むしろ秋口にかえって被害に遭うこともあります。
🔴秋ならではの体調変化とあわせて注意を
秋は日中と朝晩の寒暖差が大きくなり、犬や猫の体調にも変化が出やすい季節です。
「食欲が落ちた」「下痢や嘔吐が続く」といった症状の中に、寄生虫や外部寄生虫によるトラブルが隠れていることもあります。
🔴まとめ
- フィラリア予防は 11月頃までしっかり続ける
- ノミ・ダニ予防は 秋こそ油断禁物
- 秋の体調不良は「夏バテの延長」だけでなく、寄生虫が関係することも
「うちの子はもう大丈夫かな?」と感じたタイミングこそ、見落としやすい時期です。
大切な家族の健康を守るために、この秋も忘れずに予防を続けていきましょう。
ご不安な点や予防の時期について気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。