敬老の日に考える シニアワンコ・シニアニャンコとの幸せな暮らし
9月の「敬老の日」は、大切な家族に“ありがとう”を伝える日。
わんちゃんやねこちゃんにも「シニア期」があり、人と同じように年齢を重ねるごとに体も心も変化していきます。
この機会に、愛する家族との暮らしをもう一度見直してみませんか?
🔴小さな変化に気づくことが大切
シニア期に入ると、普段の生活の中で少しずつサインが現れてきます。
- 食欲が落ちてフードを残すようになった
- お散歩のスピードがゆっくりになった
- 段差やソファに上がるのをためらう
- よく寝るようになった
こうした変化を「年のせいかな」と見過ごしてしまうこともありますが、実は体の中で病気が進行しているサインが潜んでいるかもしれません。早めに気づくことで、治療やケアの選択肢が広がります。
🟠おうちでできるシニアケア🟠
毎日の暮らしに少し工夫を加えることで、シニア期を快適に過ごすことができます。
🔴食事
高齢になると消化機能や噛む力が衰えてきます。シニア用フードに切り替えたり、ふやかして柔らかくしたりして、食べやすさを工夫しましょう。
🔴運動
長い散歩が難しくなっても、短い時間をこまめに歩くだけで十分です。段差の少ない道を選んだり、芝生の上を歩いたりして、関節に優しい環境を整えましょう。
🔴スキンシップ
やさしいマッサージやブラッシングは、血行促進やリラックス効果につながります。飼い主さんとのスキンシップは心のケアにも大切です。
🔴住環境
床に滑り止めマットを敷いたり、ベッドをふかふかで暖かい素材にしたりして、体への負担を減らす工夫も効果的です。
🔴シニアに多い病気と早期発見の大切さ
高齢期に多い病気は、初期には気づきにくいことがあります。
- 関節疾患:足をかばって歩く、立ち上がりに時間がかかる
- 心臓病:疲れやすい、咳が出る
- 腎臓病:水をよく飲む、尿の量が増える
- 歯周病:口臭が強い、食べにくそうにする
これらは「加齢だから仕方ない」と思われがちですが、実際には治療や生活改善で症状を和らげ、長く快適に過ごせることも多い病気です。少しでも気になるサインがあれば、早めに動物病院にご相談ください。そして、秋の健康診断も忘れずに受けましょう!
🟠まとめ🟠
敬老の日は、家族の健康やこれまでの歩みを振り返るきっかけになる日。
大切なペットにも「ありがとう」を伝えながら、これからも元気で過ごせるように、生活の中でできるケアを見直してみませんか?
小さな変化に気づき、必要に応じて病院で相談することで、愛犬・愛猫のシニアライフをもっと穏やかで幸せなものにしていくことができます。
そして何より、飼い主さんと一緒に過ごす時間こそが、シニア期の動物たちにとって一番の幸せです。お散歩やスキンシップ、何気ない日常のひとときが、かけがえのない宝物になります。
敬老の日をきっかけに、ぜひもう一度「うちの子にできることは何だろう」と考え、これからの毎日を一緒に楽しんでいただければと思います。
さらに、この日は“長寿のお祝い”をする良いチャンスでもあります。特別なおやつを用意したり、一緒に写真を撮って記念に残したり、ほんの少しの工夫で思い出はぐっと鮮やかになります。当院ではご長寿表彰をおこなっています。毎年一枚ずつ、思い出を重ねていきましょう。
大切な家族の長生きは、飼い主さんが積み重ねてきた愛情の証。どうぞこの敬老の日を、感謝とお祝いの気持ちでいっぱいにしてあげてください。