ユウ動物病院
Staff blog

スタッフブログ

スタッフブログ

秋は関節炎に気をつけたい季節。

季節が少しずつ進み、朝晩はひんやり冷え込むようになってきましたね。人間も「なんだか関節が重たいな」と感じる季節ですが、それはわんちゃんやねこちゃんにとっても同じこと。特に気温や湿度の変化は関節に負担をかけやすく、秋から冬にかけては関節炎の症状が出やすくなる時期です。今回は「犬と猫の関節炎」について、飼い主さんに知っておいてほしいことをまとめました。

関節炎ってどんな病気?

関節炎とは、その名のとおり関節に炎症が起きて痛みやこわばりが出てしまう病気。犬ではシニア期に入ると特に多く、猫も高齢になると少しずつ増えてきます。

犬の場合は「散歩の途中で座り込む」「足を引きずる」など分かりやすい変化が出やすいですが、猫はとても我慢強いので気づきにくいことも。例えば「ソファに飛び乗らなくなった」「棚の上で寝なくなった」など、生活のちょっとした変化がサインになっていることもあります。若い子でも関節炎が起こることがあり、日常の観察がとても大切です。

関節炎の原因

原因はさまざまで、加齢による軟骨のすり減り、肥満による関節への負担、過去のケガや遺伝的な体のつくりなどが関係します。犬では膝蓋骨脱臼や股関節形成不全から二次的に関節炎が進むケースもありますし、猫は「年だから動かないのかな」と思っていたら実は痛みを抱えている…ということも珍しくありません。

ケアと対策のポイント

対策の基本は、まず体重管理。余分な体重は関節に負担をかけるので、食事やおやつの見直しはとても大切です。

関節をサポートするサプリメントも役立ちます。当院では「アンチノール」というサプリメントをおすすめしています。緑イ貝(グリーンリップドマッセル)から抽出された成分が含まれていて、関節の健康を助けてくれます。薬と違って副作用がほとんどなく、続けやすいのも魅力です。毎日の投与で、痛みの緩和や関節の動きやすさをサポートできます。他にも、グルコサミンやコンドロイチンなど、関節のケアができるサプリメントが多く出ています。症状や体にあったものを取り入れてみるとよいでしょう。

おうちでできる工夫

フローリングはすべりやすいのでマットやカーペットを敷いたり、ソファやベッドにスロープを用意してあげたり。秋から冬にかけては冷え込みで関節がこわばることもあるので、あたたかいベッドや毛布を用意してあげるのもおすすめです。さらに、毎日ちょっとした動きを観察することで、早期に異変に気づくことができます。歩き方やジャンプの仕方、座る姿勢などを見守るだけでも、関節炎のサインを見逃さずに済みます。ちょっとした工夫で、動き出しがずいぶん楽になりますよ。

まとめ:早めの気づきが大切です

関節炎は完治が難しい場合もありますが、早く気づいてケアを始めれば、進行を抑えたり痛みを和らげたりすることができます。

「あれ? 最近ちょっと動きが変だな」と感じたら、早めにご相談ください。レントゲンや触診で状態を確認して、必要に応じてお薬やサプリメント、リハビリなどを組み合わせてサポートしていきます。

寒さが増す季節、わんちゃん・ねこちゃんが元気に過ごせるように、飼い主さんのちょっとした気づきと工夫が欠かせません。工夫次第で、関節炎でも快適に過ごせる生活は十分に作れます。日常の小さな変化に気づくことが、健康維持の第一歩になります。