夏野菜って犬猫にあげてもいいの?
こんにちは! 猛暑が続いていますね。建物に入ればエアコンが効きすぎて寒い…体調管理が難しく、疲れも溜まりがち。ワンちゃんネコちゃんも、同じようにストレスを感じる子も多くいます。
そんな時は、しっかり栄養をとることが大切! 夏になると、トマト、きゅうり、とうもろこし、なす…と、おいしい夏野菜が出回る季節です。
人にとっては体を冷やしてくれるヘルシー食材ですが、「これ、うちの子にもあげていいのかな?」と迷ったことはありませんか?
今回は、夏野菜の中でも、犬や猫に“あげても大丈夫なもの”と“注意が必要なもの”を紹介します。さらに近年注目されている「野菜によるアレルギー・交差反応」についてもお伝えしますね。
■ あげてもOKな夏野菜(※少量&加熱が基本)
◎ きゅうり
→ 水分が多く低カロリーで、熱中症対策にも◎
ただし冷えすぎるとお腹をこわすことも。スライスして常温で少量を。
◎ かぼちゃ
→ βカロテンが豊富で整腸作用も。
甘くて人気ですが糖質多め。皮と種は取り除き、加熱してペースト状に。
◎ ピーマン・パプリカ
→ ビタミンCが豊富。ただしピーマンは苦味があるので好まれない子も。
加熱して細かく刻むと安心。種とヘタは避けましょう。
■ NGまたは注意が必要な野菜
× なす
→ アクに含まれる「ソラニン」が中毒を起こす恐れあり。
アレルギーを持つ犬には特に注意。避けるのが無難です。
× とうもろこし(特に芯)
→ 粒は少量ならOK。ただし芯は腸閉塞のリスクあり!
与えるなら味付け(塩など)なしの茹で粒を少量、しっかり冷ましてから。
× トマト(特に青い部分やヘタ)
→ 実の部分は少量ならOK。ただしヘタや未熟果には「トマチン」という毒成分あり。
さらにアレルギー体質の子には交差反応を起こす可能性もあるため注意が必要です。
■ 野菜による「交差反応」って?
犬や猫も、食物アレルギーや花粉症を持つ子が増えています。
その中で、「シラカンバ」「ブタクサ」などの花粉にアレルギーがある犬が、特定の野菜や果物でもアレルギー症状を起こすことがあります。これを**交差反応(交差性アレルギー)**といいます。
■ 犬で報告されている交差反応のある野菜・果物
花粉の種類 | 交差する野菜・果物の例 |
シラカンバ… | にんじん、セロリ、じゃがいも、トマト、リンゴ |
ブタクサ… | バナナ、ズッキーニ、メロン、きゅうり |
ヨモギ… | にんじん、セロリ、パセリ、フェンネル |
症状は、口のかゆみ、顔の腫れ、嘔吐、下痢、皮膚の赤みやかゆみなど。
アレルギーの既往歴がある子に野菜を与える際は、たとえOKな野菜であっても慎重にしましょう。
■ 与えるときの基本ルール
- 加熱して、味付けせず、少量から!
- 初めての食材は、与えたあと1〜2日、体調や皮膚に変化がないか観察。
- 下痢やかゆみ、嘔吐などが出た場合は、すぐに受診を。
■ 最後に|「夏だからこそ」のおやつ、見直してみませんか?
夏はつい、「冷たいものを食べさせてあげたい」「野菜ならヘルシーかな」と思ってしまいますが、犬や猫にとっては消化の難しいもの、アレルギーを引き起こすものも少なくありません。
市販のおやつにも「野菜入り」や「フルーツ入り」が増えています。体質に合ったもの、安心して食べられるものを選びましょう。
気になることがあれば、お気軽にご相談くださいね!