できものだと思ったらダニだった!? 犬猫の“しこり”で受診すべきサイン

愛犬・愛猫をなでている時に
「こんなところに、できものあったかな?」
と気づいて不安になったことはありませんか?
体にできる“しこり”は、見た目だけでは正体がわからないものが多く、調べてみたら実は腫瘍だった、というケースもよくあります。
🐾 「しこり」に見えるものの正体
飼い主さんが“できもの”と思って来院されるものには、次のようなものがあります。
• 脂肪のかたまり(脂肪腫)
• 皮膚の袋状構造(嚢胞)
• 化膿して腫れた部分(膿瘍)
• 乳腺のしこり
• リンパ節の腫れ
• 皮膚腫瘍・皮下腫瘍
• そして吸血してふくらんだダニ
ダニは皮膚に食いついて血を吸うため、黒や灰色の丸いしこりのように見えることがあります。無理に取ろうとすると口の部分が皮膚に残り、炎症や感染の原因になるため、病院での処置が安全です。
🚩 早めに受診してほしいサイン
次のような変化がある場合は、様子見せずにご相談ください。
• 短期間で大きくなっている
• 触ると痛がる・赤く腫れている
• 出血・じゅくじゅくしている
• 固くて周囲と癒着している感じがある
• 1か月以上大きさが変わらない
• 元気や食欲が落ちてきた
しこりは痛みがなくても、進行している病気のサインであることがあります。
🧬 年齢によって異なるリスク
しこりは年齢によって注意点も変わります。
若い動物の場合
• 進行の早いタイプの腫瘍が隠れていることがある
• 「若いから様子見」が結果的に発見の遅れにつながることも
シニア期の場合
• 心臓・腎臓などの持病があり、手術や麻酔のリスク評価が重要
• 治療の選択肢を慎重に考える必要がある
つまり
若い=安心、シニア=仕方ない ではなく、
年齢に合わせた適切な検査と判断が大切です。
🔬 見た目や硬さでは判断できません
• やわらかい=良性
• 硬い=悪性
• 動く=安心
と思われがちですが、実際は例外がとても多く、触った感触だけで良悪性を見分けることはできません。
動物病院では
- 細い針で細胞を採る「細胞診」
• 必要に応じた病理検査
• エコー検査やレントゲン検査
などを組み合わせて評価していきます。
🐶 ご自宅で気づいてあげられること
しこりの早期発見には、日頃のスキンシップがとても役立ちます。ブラッシングやなでている時間は、体の変化に気づける大切なチェックタイムです。
ポイントは
• 以前なかった場所にできていないか
• 急に大きくなっていないか
• 赤みや熱っぽさがないか
を、やさしく触れながら確認すること。
もし気になるものを見つけたら
📸 スマートフォンで写真を撮る
📏 おおよその大きさを覚えておく
と、診察時の大事な手がかりになります。
また、「つぶして中身を出してみよう」「引っ張って取ろう」といった自己処置は、炎症や感染を悪化させる原因になるため避けましょう。
🌱 小さいうちの受診がいちばんの近道
しこりは小さい=軽い病気 とは限りません。ですが、小さいうちの方が選べる治療が多いのは確かです。
「もう少し様子を見ようかな」と迷った時こそ受診のタイミング。脂肪のかたまりで安心できることもあれば、早期発見で治療につなげられることもあります。
しこりは“様子見”でよいものもあれば、“時間との勝負”になるものもあります。だからこそ、「念のため」が結果的に一番安心につながります。
大切なのは、“気づいた今”のタイミングを逃さないこと。小さな違和感でも、どうぞ遠慮なくご相談ください。
