ユウ動物病院
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気管支鏡

気管支鏡

「なんだか咳が止まらない…」
「息苦しそうにしているけど、原因がわからない…」

もし、大切なワンちゃんやネコちゃんにこのような症状が見られたら、それは呼吸器の病気が隠れているサインかもしれません。

レントゲンやCT検査だけでは特定が難しい呼吸器のトラブルに対し、当院では「気管支鏡」という専門的な精密検査を行い、正確な診断と適切な治療へと繋げています。

気管支鏡検査ってどんな検査?

気管支鏡検査とは、細くしなやかなカメラ・ライト付きの内視鏡(気管支鏡)を、口から喉、気管、気管支へと挿入し、その内部を直接観察する検査です。

ちょうど人間が胃カメラを飲むように、カメラで呼吸器の中を「見て」診断します。

これにより、外からは見えない気道の状態を詳細に把握し、病気の原因を突き止めることができます。

気管支鏡でわかること・できること

この検査によって、以下のような重要な情報を得たり、治療に繋げたりすることが可能です。

気道の直接観察

気管や気管支の粘膜に炎症がないか、狭くなっている部分はないか、異物が入り込んでいないか、腫瘍の有無などを肉眼で確認します。

病気の原因究明

疑わしい病変部から、ごく少量の細胞や組織を採取したり、専用の液体で気管支の中を洗浄して細胞を集めたりします。

これらのサンプルを詳しく調べることで、感染症(細菌、カビなど)の種類や炎症の原因、あるいは腫瘍性の病変かどうかを特定します。

異物の除去

もし、愛犬・愛猫が誤って何かを吸い込んでしまい、それが気管や気管支に詰まっている場合、気管支鏡の先端から特殊な器具を入れて、直接取り除くことができます。

病態の評価

例えば、小型犬によく見られる「気管虚脱」(気管がつぶれてしまう病気)の正確な状態を評価し、治療方針を決める上で役立ちます。

どんな症状の時に検査が必要?

以下のような症状や、他の検査で異常が見つかった場合に、気管支鏡検査が推奨されます。

  • 長引く咳が治まらない
  • 呼吸が苦しそう、ゼーゼーと音がする(喘鳴)
  • レントゲンやCTで肺や気道に異常な影が見つかった
  • 何かを誤嚥(ごえん)した疑いがある
  • 血痰(血が混じった咳)が出ている
  • 猫喘息の診断を確定したい など

検査の流れと当院の安心への配慮

気管支鏡検査は、動物にとって負担の少ない検査ではありません。安全に、そして確実に検査を行うため、全身麻酔下で実施します。

徹底した術前検査

全身麻酔に耐えられるかを確認するため、事前に血液検査やレントゲン検査、心臓の検査などをしっかりと行います。

安全な麻酔管理

検査中は、専門知識を持った獣医師と動物看護師が、動物たちの呼吸や心臓の動きなど、全身の状態を厳重にモニタリングします。

専門機器と技術

当院では、動物の大きさに応じた気管支鏡を用い、動物たちの気道に負担をかけないよう慎重に検査を進めます。必要に応じて正確なサンプリングを行います。

検査後のケア

検査後は、安全に麻酔から覚醒させ、体調を注意深く見守ります。万全の体制でサポートいたします。

大切なご家族の呼吸器の健康は、当院にご相談ください

呼吸器の病気は、動物たちの生活の質を大きく低下させ、時には命に関わることもあります。当院では、気管支鏡検査を通じて、これまで診断が難しかった呼吸器疾患の原因を特定し、それぞれの動物に合った最適な治療計画をご提案いたします。